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拝啓
 日頃よりルンズ・ファーム赤城ぶどう園を 応援してくださる皆様へ。

 このところ九州をはじめ日本各地での、大雨被害の様子が報じられておりますが、 皆様いかがお過ごしでしょうか。
 ここ赤城の畑も春先からの不順な天候がずっと続いていて、太陽の顔をほとんど見 ぬままに、六月がすぎ七月に入りました。
 ぶどうたちもいつもの年に比べ、日照不足のためか、いまひとつ元気がありません。 が、深刻な状態ではなく、やがて日照がもどれば元気になってくれることでしょう。
 幸いこの幾日かは、雨雲の千切れた隙間に、澄みきった青空と輝く太陽を垣間見る ことができ、ようやく天候も回復してくれそうな予感がしております。ぶどうたちも 自分も、あと少しの辛抱だと思っています。
 今日は皆様にうれしいご報告と、ルンズ・ファームの今後などをお話したいと思い ます。


 二〇〇六年六月十七日。
 ルンズ・ファームにとって、忘れることのできない記念すべき日となりました。
 二〇〇三年に、成長の早い樹から初めて収穫した三百キロ余りのぶどうが、約三年 の熟成を経てワインとなりました。
 本数は288本と僅かですが、ルンズ・ファームにとって初めての、夢にまで見た 本格ワインの誕生です。
 いつものボランティアの仲間たちが世話人を買って出てくれて、この日、「ルンズ の初めてのワインを楽しむ会」という立派な会を催してくださいました。

ルンズの初めての本格ワインを楽しむ  近くの街のホテルの会場で、思いがけないほどのたくさんの人々に祝っていただき、 盛大な会となりました。
 ぶどうの畑をやりたくて赤城に移住してから七年。
 おおぜいの人々にお世話になり、応援していただき、充実した日々を過ごしながら も無我夢中で駆け抜けた七年の歳月の末に、ワインと一緒に味わうことのできた、感 無量、感謝、感謝の、ありがたいひとときでした。

 今後のルンズ・ファームの目標は、醸造蔵(ワイナリー)の建設です。
 醸造蔵の建設にはさまざまな困難が予想されますが、オンリーワンのワイン造りを 目指し、なんとしてもやり遂げねばならないと覚悟しています。
 赤城の太陽と大地と雨と風。ルンズのぶどうは、これ以上はないといっていいほど の自然の恩恵を享けて育っています。
 そのぶどうが育った畑の一画に、小さな醸造蔵を予定しています。
 ぶどうはそこで醸され豊かな熟成の刻を重ねながら、人々のこころを満たすに足る ワインへと昇華していきます。自然が造る、自然のままのワインです。

「人と社会を癒すことのできる農場」
「人と社会に貢献できる農場」
 ルンズ・ファーム赤城ぶどう園の基本的な考え方です。
 畑の区画、栽培法、農作業…。ルンズ・ファームの日常のすべての行動は、この考 え方に基づいて実践されています。
 畑と醸造蔵を中心とした、人々にとって心地よい空間づくりが目標です。
 老若男女だれでもが、いつでも自由に集まって、働いたり、遊んだり、憩ったり…。
 この農場は幾つになっても働けます。世代をこえた交流があります。文化や伝統、 芸術の息吹に満ち溢れています。
 ぶどうを育てながら自分たちも一緒に育っていける…、生涯をそんなふうに過せる 農場にしたいと考えています。

 向夏の折り、皆様どうぞご自愛を。

敬具
二〇〇六年七月七日

ルンズ・ファーム代表: 永澤 徹


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ルンズ通信は「渡良瀬通信」で連載中です。
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