讀賣新聞 2001年(平成13年)1月8日(月)掲載
「日本一のワイン用ブドウを」
赤城山に開園へ 既に200人以上が会員に
赤城山の西側斜面に、今春、ワイン専用の会員制ブドウ畑「ルンズ・ファーム赤城ぶどう園」(赤城村溝呂木)が誕生する。代表の永沢徹さん(53)50歳を過ぎたら、楽しみながら汗をかける仕事をしたい」との思いを実らせ、4.8ヘクタールの用地を取得。埼玉県所沢市から単身移り住み、日本一のワイン用ブドウを作りたい」と、4月の苗の植え付けを目指して農地整備を始めている。
桐生市生まれの永沢さんは少年時代、夏休みになると宮城県の叔母のブドウ園で、ブドウ棚の下に敷いたムシロの上で一日中遊んでいたという。
スポーツクラブ運営会社の役員として働いてきたが、いつしか「50歳を過ぎたら、金もうけだけの仕事はやめたい」と思い始めた。
1998年、ブドウ好きが高じて、知的障害者らが栽培から醸造まで手がける栃木県足利市の知的障害者更正施設「こころみ学園」のワイン醸造場「ココ・ファーム・ワイナリー」でボランティアを始めた。手伝っているうちに、ブドウ作りへの情熱が募った。95年、「自分でブドウ園を始めよう」と農地を探し始めた。
用地は赤城村の赤城山中腹に絞った。ブドウ作りに必要な水はけの良い土壌、日本でも有数の日照時間が確保できるからだ。
しかし、地元の反応は冷たかった。「にそくのわらじでは夢は実願しない」と、96年12月、会社を辞め、農業関係者らとひざを突き合わせ交渉を重ねていった。
永沢さんの「本気」は次第に地元の人々に伝わり、昨年末、念願の用地が確保できた。会員たちと収集したブドウは、ココ・ファームへ持ち込み、醸造してもらう。
農場内には近い将来、泊まりがけで訪れる会員のためのロッジやコンサートなどのイベントができるレストランも作る。今後5年間は赤字が続く計算だが、すでに200人以上が会員の申し込みをしたという。
永沢さんは「将来は老人ホームと提携して、農作業や花を育てたりといった生きがいを提供できれば」とも話している。
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